栗城史多

見えない山を登っている全ての人達へ
 
冒険の世界だけが特別な世界ではない。人は誰もが冒険し、見えない山を登っている。
見えない山を登っている全ての人達と冒険を共有し、夢を否定しないで自分の中にあるエベレストに一歩踏み出す人を増やすこと。それが、僕の冒険であり、自分の山です。

栗城史多

【プロフィール】

見えない山を登る、全ての人達と冒険を共有する登山家。

1982年北海道生まれ。大学山岳部に入部してから登山を始め、6大陸の最高峰を登り、8000m峰4座を単独・無酸素登頂。2009年からは「冒険の

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否定という壁への挑戦些細なきっかけから登山と出会い、一つ一つの山を登る中でいつしか海外登山に憧れはじめました。大学3年の時に単独で念願の北米最高峰マッキンリー6194mに単独で向かおうとした時、周りからの声は応援ではなく、否定の声ばかりでした。その時間は一人で山にいる時よりも最も孤独な時であり、目の前にまさに否定という壁がそびえ立ってました。出発直前の空港で、父から電話で一言「信じてるよ」という言葉をかけてもらい、僕は一歩踏み出すことができ、そして今の自分がいます。最近は講演で学校や企業に行くと、「失敗は悪。失敗が怖い。できない。だからやらない方がいい」という否定の壁をよく感じます。否定という壁が多くなれば、挑戦だけではなく夢や目標を持たせない世界になってしまいます。今まで山を登ってきて最も心に残っているのは、登頂した山よりも登ることができなかった山の方かもしれません。それは決して苦い思い出としてではなく、自然の偉大さに触れ、謙虚さ、優しさを教えてくれました。つまり、何かに挑戦するということは、成功・失敗、勝ち・負けを超えた世界が必ずあるということです。しかし、挑戦そのものを否定してしまえば、成功も失敗も何も得ることはできません。その否定という壁を冒険の世界を通して少しでも無くし、応援し合う世界に少しでも近づきたい。その想いから、2009年からは「冒険の共有」という秋季エベレスト生中継・配信に挑戦してきました。冒険の共有は、ただ登る姿を見せる登山でも、流行りの配信でもありません。挑戦における、失敗と挫折を共有します。なぜなら本当の挑戦は、失敗と挫折の連続だからです。それを共有することで自分と同じように今、否定という壁に向かっている人、見えない山を登る全ての人達の支えになり、自分の山登り(人生)を楽しめる人を増やしていく。それが、僕が目指す頂の世界です。冒険の世界では、自然における未踏や未開の地で己の限界に挑戦しますが、僕は人間社会も自然の一部と考えています。自分の限界に挑戦しながらも、人間と社会が持つ心の壁を登ります。ヒマラヤのような青い空の世界を目指して。2016年6月栗城史多

プロフィール

栗城 史多(くりき のぶかず)1982年北海道生まれ。大学山岳部に入部してから登山を始め6大陸の最高峰を登り、8000m峰4座を無酸素・単独登頂。2009年からは「冒険の共有」としてのインターネット生中継登山を始める。「冒険の共有」は否定という壁を無くして、見えない山を登っている全ての人達の支えになることを最大の目的とし、秋季エベレスト無酸素・単独登山だけではなく、人や社会が持つ心の壁に挑戦。普段は、企業や学校で応援し合うチーム作りと人材育成を専門とした講演を行い、人材育成のアドバイザーとしても活動。2012年秋にエベレスト西稜で両手・両足・鼻が重度の凍傷になり、手の指9本の大部分を失うも、2014年7月にブロードピーク(標高8047m)に無酸素・単独登頂。復帰を果たす。指を失ってからもエベレストに向かい続け、2009年以降、計8回(うち秋季6回、春季2回)挑戦。2018年5月21日、8回目のエベレスト挑戦で下山中に滑落して帰らぬ人となる。享年35歳。自撮りと生中継の歴史2004 年に初の海外遠征として登ったマッキンリー(現在のデナリ)以降、どの山でもカメラを自分に向けて自撮り映像を多く撮影。2006 年に、偶然出会ったテレビプロデューサーに自撮り映像を見せると、「普通は山にカメラを向けるのに、栗城は自分ばかり撮っている」と言われ、それがきっかけでヒマラヤのチョ・オユーからインターネット番組に向けて動画を配信。番組名は『ニートのアルピニスト はじめてのヒマラヤ』。チョ・オユーでは悪天候で一旦下山したところ、「やっぱり栗城は登れない」というコメントが届いていた。しかしその後、数日休養してから再び登り始め、無事にチョ・オユー登頂。登頂後のコメントに「ありがとう」という言葉を見た栗城は、自分の挑戦が人に勇気を伝えられることを知り、『冒険の共有』としてヒマラヤからのインターネット生中継や動画配信を行うことを決める。2009 年春には、ダウラギリ6500m 地点から初めてインターネット生中継に成功。また、クレバス(氷河の裂け目)の手前にカメラを置いて、クレバスをジャンプして越える自分を撮影、その後もう一度クレバスをジャンプしてカメラを回収しに戻り、再びクレバスをジャンプして登っていく、という撮影も行う。まだ自分でインターネット生中継できるUSTREAM やYouTube が日本で普及していなかったため、2009 年のエベレスト挑戦時にはYahoo! JAPAN 協力のもと、インターネット生中継を行う。エベレストのベースキャンプからは「世界一標高の高い流しそうめん」、そして7000m 地点からは「世界一標高の高いカラオケ」を行い、その生中継に成功。その後は日本に上陸したばかりのUSTREAM を使ったり、YouTube でのライブ配信など様々なSNS で生中継が可能となり、ニコニコ動画、LINE、Facebook などでインターネット生中継を行う。2018 年のエベレストからは、AbemaTVで生中継予定だった。講演実績否定という壁を無くして、見えない山(夢・目標)に登る人の支えになりたい。そう思う栗城は、組織や個人のビジョンを引き出し、共有し、お互いに応援し合うことで失敗を恐れなくなるマインドを作るための講演を多く行いました。人材教育を目指していた栗城は、多くの人に一歩踏み出す勇気を伝え、企業や学校、そして一般向けのみならず、スポーツ選手のメンタルトレーニングとしても年間80本の講演を実施。企業では否定という壁を無くして、個人と組織におけるビジョンを引き出し、応援し合う社内文化やチーム作りに貢献。また学校講演や一般講演では、子供の夢の育て方から困難の乗り越え方など、自らのヒマラヤ挑戦におけるリアルな体験を基に、多くの人がそれぞれの山を登るためのヒントとなるような講演を多く行いました。臨場感溢れる栗城の講演は、多くの聴衆の心に響き、支えとなりました。支援実績<2011年東日本大震災後の現地支援>2011年3月に発生した東日本大震災の後、現地支援で宮城県石巻市へ。また同年8月には、栗城が北海道をベースにスポーツなど様々な分野で活躍しているプロの人々に協力を求め、福島の子供達に北海道に来てもらって1週間の冒険キャンプを行う『A-SHIFT JAPAN』を立ち上げ、実施。北海道の大自然の中で、カヌーや川下り、ロードバイクなど多くの子供達が普段あまり体験できないようなことを、プロの指導の基に体験してもらうことができました。<2015年ネパール大地震後の現地支援>以下、栗城の言葉より抜粋自然の豊かなネパールで2015年4月25日にマグニチュード7.8の大きな地震が起き、国民の7割が被災するという大震災がありました。ネパールは世界でも最貧国でありますが、日本の東日本大震災の時に日本に毛布5000枚を送ってくれた心優しい国です。震災後、予定していた秋季エベレストに向けたヒマラヤ訓練をキャンセルし、被害の大きいゴルカ郡のラプラック村に食料生活用具と医療の支援に行きました。現地支援を行いながら、スマートサプライというシステムを使って現地の人達からの支援のニーズを聞き、ミスマッチを起こさないで寄付ではなく、共同購入して届けるという仕組みを作りました。ネパール事務局も立ち上げて、7カ所の村に雨風をしのぐためのトタン屋根や、毛布、米を支援することができました。支援して頂きました皆様に心から感謝申し上げます。そしてプロジェクトメンバー全員と話し合い、これからは緊急支援物資よりも地震で倒壊してしまった学校などの教育に支援するべきと考え、サンクアサブア郡の村の学校2校の再建を決めました。多くの方からのご支援のお陰で、2017年にはチャンダンプール村に「JANATA SECONDARY SCHOOL」、ゴラ村に「Shree Krishna Secondary High School」が完成しました。また、一つ嬉しいことがありました。先日、僕が支援させて頂いていたティストゥン村の校長先生が日本の教育視察のために来日し、わざわざお礼のために会いに来てくれました。トタン屋根が大変役立ったと、とても感謝していました。震災で失う物はあっても、決して一人ではない。世界の人がいるよと感じて欲しいです。支援してくださった皆様に心から感謝申し上げます。

著書「一歩を越える勇気」

すべての人には、それぞれの「見えない山」がある。もし失敗や挫折があっても、挑戦している限り自分に負けることはない。あなたが自分の壁を越えられるような、「一歩を越える勇気」を届けたい。【内容紹介】・第一章 「自分の限界」という壁をなくす・第二章 なぜ僕は山を登るのか・第三章 世界の屋根と日本の空をつなぐ・第四章 見えない山を登る・第五章 空のように青く、宇宙のような無限の心を描く・第六章 エベレスト単独・無酸素登頂へ「自分の好きなことをやりたい」「夢をかなえたい」この本は、誰もが持つこの願いをかなえるためのヒントがつまった一冊です。身長162センチ、体重60キロという小柄な体。平均男性以下の肺活量と筋肉量。しかも、冷え性。決して冬山登山に向いているとは言えない栗城が、世界七大陸の最高峰やヒマラヤ8,000mへの登頂を成功させたわけは?コネなし、お金なしの27歳が億を超えるお金を集め、世界初となるエベレストからのインターネット生中継を成功させた理由とは?一歩を踏み出すだけで、「無理だ」と思っていたことも、叶っていきます。ーーーーーーーーーーーーーーー【登録情報】・価格:1,404円(税込)・単行本(ソフトカバー): 191ページ ・出版社: サンマーク出版 (2009/12/16) ・ISBN-10: 476319979X ・ISBN-13: 978-4763199799 ・発売日: 2009/12/16ーーーーーーーーーーーーーーー